粧業日報 2024年9月4日号 4ページ
化粧品ODM/OEMとエアゾール製造を行っているエア・ウォーター・リアライズは3月、化粧品工場(茨城県)にボトル充填ラインを立ち上げて現在、5ライン体制を構築している。同工場では来年1月に新たにパウチ充填ラインの増設を予定しており、さらなる生産体制の強化を進める。
化粧品ODM/OEM事業は、後発ながら成長軌道に乗っている。新井喜久社長は、「工場には、まだ複数の生産ラインを増設できるスペースがある。トータルケアを提案できる開発・生産体制を構築していく」と話し、今後も市場ニーズに合わせて設備投資を進める計画で、チューブ充填やジャー容器充填のライン増設も視野に入れる。引き合いが増えているヘアケア製品などへの受注対応で、新たに調合釜の導入も計画している。また、事業戦略の推進で、「当社にまだない充填設備や技術を持つ企業とのアライアンスやM&Aも引き続き検討を進める」とした。
2025年3月期上期(2024年4~9月)も、化粧品ODM/OEM事業が引き続き堅調に推移している。主力のスキンケア、高価格帯シャンプー&コンディショナーを中心としたヘアケアの受注が引き続き好調だ。新井社長は、「今年に入ってからもヘアケア製品の引き合いは多い」と述べ、増産の体制を整えていく。
ODM体制の強化に向けては、マーケティング機能の向上を図る。これまでは研究開発本部内のR&D戦略室と営業企画グループがユニットを組み、連携しながら取り組んできたが、今年4月に統合してマーケティング部を新設した。マーケティング部を軸に企画開発からの提案力を強化する。
研究開発では、産学連携による共同研究に進展が見られた。同社は、九州大学と共同研究で、「若返り遺伝子」とも呼ばれる長寿遺伝子を活性化させる化粧品原料の研究に取り組んでいる。長寿遺伝子の研究成果には海外の企業も興味を示しているとのことで、海外事業の育成にも意欲を示している。
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この記事は粧業日報 2024年9月4日号 4ページ 掲載
■化粧品OEM各社、柔軟性と独自性で競争力を向上■資生堂ギャラリー、十文字美信氏の展覧会を開催■エア・ウォーター・リアライズ、充填ライン増設で対応力強化■ラパスジャパン、好調な受注を受けて生産ラインを増強■物産フードサイエンス、機能性多価アルコール「PLUSugar」を展開
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