【週刊粧業2015年6月22日号4面にて掲載】 私は、船井総研時代、多くのサロンさんの全体会議に参加させていただきました。業績が落ち込んでいるサロンほど、オーナーまたは店長が一方的に話しており、スタッフは一言も発言せずに終わる会議が多く存在していました。そのことについて、オーナーや店長に聞いてみると、「スタッフに当事者意識、積極性がない」と答えます。本当にそうなのでしょうか?私は、スタッフが...
【週刊粧業2015年5月18日号4面にて掲載】 「君たちは、いったい何のために働くんだ?」 これは、私自身が新卒で入社した会社で、入社初日の入社式の当時の会長からの最初の問いかけでした。私は、「何のために働くか」など考えたことすらなく、学校を卒業したら、親から自立して、自分で食べていくために働くのが当たり前くらいにしか考えていませんでした。これは私だけではなく、同期37人も同様だったと思いま...
【週刊粧業2015年3月16日号4面にて掲載】 私は、船井総研時代、たくさんのエステサロンのサロンミーティングに参加してきました。業績が良くないサロンのミーティングの典型は次の通りです。①オーナーまたは店長が一方的に話している、②スタッフからの発言はほとんどない、③全体的に雰囲気が暗い、④他のスタッフの発言は「自分には関係ない」という態度でほとんど聞いていない。 ...
【週刊粧業2015年2月16日号6面にて掲載】 エステティックサロンでは、ここ1〜2年で物販に対する意識が非常に高まってきています。業界の成長期のときのように、新規客がたくさん見込め、高い契約率で、高い契約単価で役務売上がたつ時代ではなくなったことが大きな背景だと考えられます。 しかし、エステティシャンの多くは物販に対する苦手意識が強く、エステティックサロンの物販の平均売上構成比は10%未満...
【週刊粧業2015年1月26日号4面にて掲載】 私はかつて船井総研に在籍し、毎日たくさんのサロンを周っていたときにも感じていましたが、現在サロンを実際に経営してみて強く感じることは、基本的なことを徹底しているサロン、エステティシャンが結局は中長期的に見たときに安定的に勝っていくということです。 サロンでいえば、店外のフライヤーが常に置かれているか、待ち合いスペース、トイレ、トリートメントルー...
【週刊粧業2014年11月17日号4面にて掲載】 私は、前職の船井総合研究所で、「組織はトップで99%決まる」と教わりました。会社は社長で99%決まり、店舗は店長で99%決まると言い換えられます。 私は、前職のときからたくさんのエステティックサロンを見てきましたが、店長の影響力は圧倒的です。それは「決定する」「判断する」のが店長になるからです。言い換えると、店長の基準が店舗の基準になるという...
【週刊粧業2014年10月20日号6面にて掲載】 理念とビジョン。よく聞く言葉ですが、実際はよく分からないというのが正直なところではないでしょうか。 スタッフたちは、日々目の前の仕事を無我夢中で頑張っているため、いつの間にかエステティシャンの仕事の原点や入社したときの気持ちを忘れてしまうことがあります。 そうなるとスタッフは、ただ目の前の仕事をこなすようになり、さらにお客様をこなすことが目的...
【週刊粧業2014年9月15日号5面にて掲載】 私が経営する「フルーツルーツ」では、新人教育で必ずやっていることがあります。それは、入社日の翌日から「10分500円」でお客様にハンドマッサージに入ってもらうことです。ポイントは、お金をいただいてお客様に施術に入るということ。そして、自主的に頑張らざるを得ない環境を提供することだと思います。 入社日に先輩からハンドマッサージを教えてもらいますが...
【週刊粧業2014年8月11日号4面にて掲載】 私が経営する「フルーツルーツ」では、「見える化」をとても大事にしています。例えば、日々のプロセスの数字、毎月固定でやることリスト、月2回のミーティングで決めた各自のto doリスト、お客様のご予約状況など、常に私やスタッフたちの目に入る場所に「見える化」しています。 常に目に入る場所に置くことで、常にそれに意識を向けるようになるからです。最近で...
【週刊粧業2014年7月21日号4面にて掲載】 私が経営する「フルーツルーツ」では、会議資料をとても大事にしています。 時々会議資料なしでの会議を実施しているサロンもありますが、耳で聞くだけと、目で見ながら耳で聞くのとでは頭への入り方が全く異なります。 また、会議資料は全てスタッフに作ってもらうのですが、自分たちで作った資料と経営陣が作った資料を見るだけとでは数字や内容に対する意識が全く異な...
【週刊粧業2014年6月16日号5面にて掲載】 人が責任感を持つときとは、どういうときでしょうか。もちろん全員ではありませんが、自分だけの役割があるときに、人は責任感を持ち、その役割を全うしようとすると思うのです。 したがって、サロン運営の中でもスタッフ1人1人にそのスタッフだけの役割を与えることがスタッフ教育にとても大事な要素だと思っています。1つの役割に2人以上を置くと、「誰かがやってく...
【週刊粧業2014年5月19日号4面にて掲載】 経営者とスタッフたちとで、価値観を合わせることは非常に難しいことです。立場が違うことはもちろんのこと、育ってきた背景が全く異なるからです。しかし、会社は経営者もスタッフたちも価値観を合わせないと、なかなかうまくいかないものです。 もちろん経営者が価値観をスタッフたちに示し、それを何度も何度も伝えていくことで、浸透させていくことは必須ですが、それ...
【週刊粧業2014年4月28日号4面にて掲載】 おもてなしの精神が必要なエステティックの仕事は、心のレベルを高めることが最も大事だと考えています。いくら接客研修などを受け、お辞儀の角度や口角の上げ方などを教わっても、心が伴っておらず形だけのものであれば、何の価値もないからです。 逆に心が伴っていれば、形が多少崩れていたとしてもお客様にはきちんと伝わるものです。技術も同様で、多少経験が少なく、...
【週刊粧業2014年3月17日号4面にて掲載】 私が経営する「フルーツルーツ」では、毎年スタッフ手帳を作成しています。スタッフ手帳には、経営理念、ビジョン、スタッフ行動指針、社内ルール、就業規則、年間スケジュール、年間方針等が詳しく書かれています。 通常は、サロン数が増えたり、スタッフ数が増え、経営者の目が行き届かなくなった段階でスタッフ手帳を作り、経営者が自ら伝える機会が少なくても、手帳に...
【週刊粧業2014年2月17日号10面にて掲載】 私が経営する「フルーツルーツ」では、組織歩合のインセンティブ制度を導入しています。分かりやすく書くと、毎月のサロンの目標数字に達成すると、スタッフ全員に対して、あらかじめ決められた自分の等級に応じた金額をインセンティブとして支給するという仕組みです。 エステティックサロンの多くは、このような組織歩合ではなく、個人歩合制度を導入しているのが現状...
【週刊粧業2014年1月20日号4面にて掲載】 私は、「顧客満足を追求した結果の売上」というサロンを作りたいと考えています。したがって、スタッフの評価制度もこの考え方を導入し、「顧客満足度」を評価の一つの軸としています。そもそも、スタッフのモチベーションの源泉となる「お客様からの感謝や喜びの声=顧客満足度」を評価制度に加えることは、とても理に適っています。 私が経営する「フルーツルーツ」で実...
【週刊粧業2013年11月18日号5面にて掲載】 以前は、広告を出せば出すほど、新規集客ができた時代もありましたが、現在はそうではありません。広告を出してある程度集客でき、契約に結びつけることができているサロンとそうではないサロンに分かれてきているように感じます。 それは広告の見せ方、出し方ということ以上に、見込み客を作る努力をしているかどうかということが大きな差になっているようです。見込み...
また、オープン前でスタッフへの教育も含め、不完全なことも多いと思います。厳しいご意見をいただいたとしても、逆に厳しいご意見をいただくことが目的なので、素直に改善していくことが大事だと思います。オープン後に厳しいご意見をいただいてしまうと、お店の評判に影響してしまいますが、オープン前ではお客様も寛容に受け入れてくださいます。 最後に、これは私自身の経験談ですが、モニターは無料ではやらない方が...
【週刊粧業2013年9月16日号4面にて掲載】 私が経営する「フルーツルーツ」では、会員制度を確立して、お客様の固定客化を図っております。 フルーツルーツでは現在、スタンダード会員、シルバー会員、ゴールド会員と3種類の会員種別をご用意しており、フルーツルーツで使っていただいた金額に応じて、会員レベルが上がっていく仕組みになっております。 会員種別がグレードアップすると、ポイントカードが溜まっ...
【週刊粧業2013年8月12日号4面にて掲載】 私が経営する「フルーツルーツ」では、エステティシャンの評価軸を「個人売上」「顧客満足度」「行動評価」の3つの軸で設定しています。今回はその3つの軸の中の「行動評価」について書いてみようと思います。 「行動評価」とは、私自身がフルーツルーツのスタッフに対して、役割に応じて求める行動を言語化したものです。したがって、店長用、チーフ用、一般スタッフ用...
【週刊粧業2013年7月29日号4面にて掲載】 第4回エステティックグランプリのエントリーがスタートしています。我々も第1回から第3回までエントリーしてきて、エスグラにエントリーしたら、サロンが向上する理由は以下の3点だと感じています。 ①覆面調査員のコメントから具体的な改善点がわかる一般消費者の覆面調査員が覆面調査シートに基づいて、お客様の視点でチェックしてくれるだけではなく、電話対応、基...
【週刊粧業2013年6月17日号5面にて掲載】 私はスタッフ教育で最も大事だと思っているのは、「自主性」です。やらされ感でやっている仕事と、自主的にやっている仕事では、スピードも質も大きな差が表れます。 また、人は簡単に変えられるものではありません。つまり「人は育てられる」のではなく、「人は育つ」のだと思います。したがって、経営者は「人が育つ環境」つまり、「人が自主的に仕事をする環境」を整え...
【週刊粧業2013年5月27日号4面にて掲載】 多くのエステティックサロンでは、チケット残がありながら、予約が入っていない休眠客を多く抱えています。会計処理の話は別として、新規のお客様がたくさん来ていた時代はそれで経営は成り立っていたのかもしれませんが、今の時代はそうではありません。 いかに一人一人のお客様に長く通っていただけるか。つまり、チケットを全て消化し終わっても、再度チケットを購入し...
【週刊粧業2013年4月29日号4面にて掲載】 エステティック業界は、残念ながらスタッフの入れ替わりの多い業界です。もちろんスタッフ個人に問題があることもありますが、サロン側に働きやすい環境が整っていないことも大きく影響していると思います。 ある程度の規模のサロンではほとんどありませんが、小さなサロンの大半は就業規則さえ明文化されていないのが現実です。技術の業界でもあるので、師弟制度の名残が...
【週刊粧業2013年3月25日号4面にて掲載】 以前、エステティック業界では大型役務のチケットが当たり前の業界でしたが、最近では小・中型役務が中心で、都度払い制度を導入しているサロンも多くなってきました。そして個人サロンを中心に都度払いのみで経営しているサロンも増えてきています。 チケット制度については、様々なご意見があると思います。確かに経営面からみると、受注売上があがりやすくなりますが、...
【週刊粧業2013年2月25日号14面にて掲載】 たくさんのエステサロンオーナーさんとお話をしていると、スタッフさんの数値意識の低さに悩まれている方が多いように感じます。私は原因は以下の3つだと感じています。 ①適切な目標数字を設定していない 大半のサロンでは、目標数字の設定はありますが、現実とかけ離れた経営者の理想の数字...
【週刊粧業2013年1月21日号4面にて掲載】 私が経営するフルーツルーツでは、ポイントカードを導入しています。現在はデジタルのポイントカードもたくさん普及しておりますが、フルーツルーツではあえてスタンプを押すタイプのアナログのポイントカードを導入しています。 ポイントカードも様々な活用の仕方があると思いますが、フルーツルーツでは以下の効果を発...
【週刊粧業2012年11月26日号4面にて掲載】 私が経営するフルーツルーツというエステサロンには、スタッフ行動指針が十二カ条存在します。これは、私が船井総研時代に、全国のたくさんの経営者の方にお会いして、経済的にもそれ以外の面でも成功されている方々の共通点をまとめたものです。以下に、ご紹介させていただきます。 ①「与えるものが受け取るもの」とい...
【週刊粧業2012年11月5日号6面にて掲載】 エステティック業界の大きな課題の一つとして、スタッフの定着率の低さがあります。もちろんサロン側にも辞めていくスタッフ側にも様々な問題がありますが、しっかりと仕事観を浸透させたり、幸せ観を共有できていないことに問題があることが多いように感じます。 私も新卒で入社した会社で、最初の新入社員研修で当時の...
エステティックグランプリで全国1位をいただいてから、「スタッフ育成」のテーマで講演させていただく機会が増えています。 私は常に次のようなスパイラルを意識しています。 ①スタッフ満足(仕事のやりがい) ②モチベーション(内側からの動機) ③自主的な仕事(やらされ感なし) ④思いやり...
榎戸淳一
株式会社ES-ROOTS代表取締役社長、一般社団法人エステティックグランプリ元理事長
新卒で船井総合研究所に入社し、様々な経験を積んだ後に「エステティック業界の健全化、イメージ回復」に使命感を感じ、船井総研内で自らエステティック業界のコンサルティングを立ち上げ、業界内で多大な実績を残す。現在では、株式会社ES-ROOTSを設立し、東京都目黒区に「fruitsroots(フルーツルーツ)」というオーガニックコスメ&エステティックサロンを経営している。www.es-roots.co.jp また、業界誌「週刊粧業」「セラピストBEAUTY」「ヌーヴェルエステティック」の連載、業界イベント「ビューティーワールド」「ダイエット&ビューティー」での講演など、活動範囲は幅広い。
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