特集・化粧品OEM、化粧品受託製造は引き続き好転

週刊粧業 2015年8月31日号 1ページ

カンタンに言うと

特集・化粧品OEM、化粧品受託製造は引き続き好転
 先ごろ調査会社である矢野経済研究所が2014年度の国内化粧品受託製造(化粧品OEM)の市場規模を前年比3・7%増の2277億円(事業者売上ベース)と発表した。

 今年6月に開催された「第7回化粧品産業技術展(CITE Japan2015)」に来場した方なら、成長気流にあるOEM業界の勢いを肌で感じたはずだ。

 本紙では、先週号(8月24日付)から2週にわたって化粧品OEM特集に取り組んだが、各社の業績を含めた近況の取り組みから、業界における「化粧品OEM」の存在価値が着実に高まっていることが窺い知れる。

アウトソース化の進行で競争激化
パートナー意識のサービスに魅力

 2015年国内化粧品出荷金額(経済産業省・化粧品出荷統計)は、上半期(15年1~6月)を過ぎた時点で、前年比0・8%減だった。

 訪日外国人観光客によるインバウンド消費の増大も、昨年4月の消費税率を前にした駆け込み需要分をカバーするには至らなかった。

 そうした中、矢野経済研究所は2015年度国内OEM市場規模を2・7%増の2338億円になると予測し、ブランドメーカーのアウトソーシング化の進展や業界参入する企業の増加などに触れたうえで、風向きは引き続き好転していると考察した。

 実際に、今回の特集では「14年度に続き、15年度も前年を上回る見通し」とする企業が多数派を占めた。

 化粧品OEM業界は、リニューアルや新商品のタイミングなどブランドメーカーの販売計画に沿って、業績が波を打つビジネスモデルという印象が強かったが、それはもはや一昔前の傾向と捉えた方がよい。

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