天真堂、自社ブランド通じ新たな販路に挑戦

粧業日報 2018年2月28日号 4ページ

天真堂、自社ブランド通じ新たな販路に挑戦
 医薬部外品と機能性表示食品のOEM事業を展開する天真堂は、単品リピート通販に必要な機能を総合的に請け負うワンストップ支援に特化したOEMに強みを持つ。

 前期(2017年12月期)からは新たに、リアル店舗や海外など通販以外の新たなチャネルの拡大を目指している。

 「変化対応力」をテーマに、今期の事業戦略について児玉和之社長に話を伺った。

 ――変化対応をテーマに、貴社ではそれに対して現在どのようなことに取り組まれていますか。

 児玉 様々な販売チャネルの中でも、特に通販を取り巻く環境が大きく変わってきている。

 我々がこれまで特化してきた単品リピート通販は近年、新規顧客を獲得するための広告単価(CPA)の高騰が続き、多くの通販企業は赤字で新規顧客を獲得している。

 当社では、これまでの通販チャネル以外での新たな展開として、昨年12月に自社スキンケアブランド「sakuraim(サクライム)」をドラッグ&バラエティショップに投入した。

 SNSを積極的に活用し、広告費を抑制しながらリアル店舗での新たな販売手法の確立を模索している。

 サクライムは20代後半から30代前半の女性がメインターゲットで、ネーミングから処方、価格帯にこだわって設計しており、将来的な海外展開を視野に入れている。

 ――今期は自社ブランド以外に、どのような取り組みを強化・推進していきますか。

 児玉 容器や資材が調達できなければ商品納期が遅れ、クライアント企業はその間、余分な在庫を持たなければならない。商品を短納期化できればキャッシュフローが改善され、クライアントの企業経営をより楽にすることができる。

 そこで、今期から容器メーカーとタッグを組んで当社オリジナル容器を開発し、短納期化を推進していく。

 さらに、従来までファブレスだった当社が今年から新たに小ロット対応の自社工場を稼働し、クライアント企業のテストマーケティングをより迅速にサポートできる体制を構築する。

 商品開発では単にSKUを増やすのではなく、開発した商品をいかにして長く販売し続けてもらうかに力点を置く。

 水溶性の有効成分を肌へ急速に浸透させる新経皮吸収システム「TEN-DDS」(特許出願中)をはじめとした、新たなイノベーションを次々と生み出していく。

 世の中の変化に対応するためには将来を先読みし、そこに向かって我々が常に動いていかなければならない。
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