岩瀬コスファ、規制対応の崩壊性スクラブの展開を強化

　化粧品原料の輸出入･販売に加え、化粧品･医薬品･医薬部外品･食品などの安全性や有用性試験の受託サービスを提供している岩瀬コスファは、近年注目を浴びるマイクロプラスチックビーズの問題に対応すべく、100%天然素材で構成された崩壊性スクラブ「スクラビューティMX」（大日本化成、スクラビューティMXは大日本化成の登録商標）の展開に注力している。

　同品のベースとなっている天然無機物質のミロネクトンは、数千年前に埋没堆積した海洋動植物（殻、魚類の各種ネクトン、プランクトン、藻類、海草その他の生物類）に由来する。

　このミロネクトンは、微生物による分解･代謝･再合成などを繰り返し、腐食泥となって太平洋プレートの地殻変動で地塁上に突出して衝上断層を生じて出来上がった地層から採掘されており、福岡県棚倉町の東西に伸びる棚倉破砕帯より採掘されたミロネクトンが「タナクラクレイ」として化粧品表示名称に記載されている。

　軟質で多孔性という特長を有するタナクラクレイは、皮膚表面の垢や汚れを吸着する効果が期待される。

　加えて、豊富なミネラルを含んでおり、肌へのうるおい感にも寄与できる。

　「『スクラビューティMX』は、タナクラクレイをカンテンで造粒している製品なので、水に流れても自然に還元することができ、環境負荷が少ない。そして、天然性のスクラブの中でも崩壊性を特長にしている。製品では粒状だが、顔を洗っている時には、スクラブがちょうど崩壊するような固さになるので、肌当たりも改善されている。また、独自の造粒技術によって、適度な硬度とサイズにコントロールされているため、マッサージ効果にも優れているといえる」（同社）

　同品は、従来のスクラブ剤の多くがマイクロプラスチックビーズの規制にかかってしまう一方、規制に囚われない製品として開発された。

　「規制の影響により、使える製品が限定されている中、『スクラビューティMX』は、非常に良いイメージを維持している。こうした洗浄系のスクラブ剤については、以前から話題になっていたこともあり、徐々に代替が進んでいる状態にある。しかし、現在でも業界内での話題としては根強く、メーク関係におけるマイクロプラスチックビーズの問い合わせも増えてきている。当社では、洗浄系の製品を中心に開発を進めているので、今後も引き続き、規制に囚われずに代替できる製品を提案していきたい」（同社）

　2019年5月に開催される第9回CITE Japanに出展する同社では、スクラビューティMXに加えて、その他のマイクロプラスチックビーズ代替原料も含めて製品を紹介する予定になっている。