Toly Korea、厚さと透明性を維持できるPCR活用リサイクル製品の開発へ

週刊粧業 2020年10月19日号 37ページ

Toly Korea、厚さと透明性を維持できるPCR活用リサイクル製品の開発へ
 世界中に化粧品容器の提供を行う韓国のToly Koreaは、昨年の売上高が550億ウォンを記録するなど、右肩上がりに成長を続けている。

 19年の日本化粧品輸入額で3位となった韓国製品の需要はコロナ禍でも拡大。若い女性を中心に「商品が斬新でコスパが高い」と認知を広げる。

 化粧品容器市場でも、技術力や品質管理能力の向上に伴い韓国製品のニーズが高まり、年々輸入額を増やしている。

 こうした中、同社は07年に化粧品容器・総合包装材の輸出会社として法人化するとクリエイティブな開発力で顧客の信頼を獲得。世界的な化粧品包装材企業Tolyとの連携を起点にグローバル展開を進め、10年の売上高150億ウォンから着実に成長を続ける。

 20年上期の実績は、コロナにより前年同期比90%となったが、8月からは受注が好調だという。

 下期は、スキンケア容器の最重要ポイントとなる「厚さと透明性を維持」する、リサイクル製品の開発に注力している。

 同社は、使用済みの樹脂製品を再生した樹脂「PCR」を活用し、最重要ポイントを実現するISBM(インジェクションストレッチブロー成型)製品群の研究を推進。環境認証を受けた原料のもと、再生100%PET製品や再生50%PP製品等を供給できる体制を整えている。

 さらに、大手原料企業との技術協業でリサイクル製品に適した金型の開発にも取り組んでいる。

 設備投資では、4年前に最も安定性のあるISBM機器と名高いAOKI製のオーダーメイド成形機を導入し、現在はISBM専用の新工場を建設中だ。

 ポンプ類やクリームジャー、クッションコンパクト等の射出工場と合わせ、幅広い包装副資材を生産・供給できる、競争力と安定性を備えたメーカーとなった。

 「今後は、主力のスキンケア製品や環境配慮に対応した新素材の開発に注力する。また、コロナ禍に適応した新しいマーケティングツールを開発し『化粧品副資材産業の現在と未来の先導』を目指していく」(同社)
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