花王常務・カネボウ化粧品社長 村上由泰氏 2021年新春インタビュー~新たな事業運営体制がスタート

週刊粧業 2021年1月1日号 36ページ

カンタンに言うと

  • 「危機」を「機会」と捉え新たなニーズへの対応に挑戦
  • マーケティング・商品開発部門の統合でプレステージ領域を強化

花王常務・カネボウ化粧品社長 村上由泰氏 2021年新春インタビュー~新たな事業運営体制がスタート
 カネボウ化粧品を含む花王グループでは、今年1月1日付で「化粧品事業部門」を新設し、新運営体制への移行により新たな成長戦略の加速を目指す。

 化粧品事業部門では、グローバル戦略ブランド(G11)の中でも、主にカウンセリングブランドを運営する「プレステージビジネスグループ」と、セルフで展開するマスブランドを運営する「マステージビジネスグループ」を設置。日本を中心に展開を強化するブランド(R8)を運営する「リージョナルブランドビジネスグループ」と合わせ、ブランドを運営するグループを3つに分類した。

 この3グループを「商品事業開発センター」「海外事業統括センター」「ビューティリサーチ&クリエーションセンター」「事業企画センター」が横ぐしで支える新体制のもと、事業マネジメントの一体化をさらに深化させていく。

 花王化粧品事業のトップである村上由泰氏に昨年の振り返りと今年の抱負について話を伺った。

「危機」を「機会」と捉え
新たなニーズへの対応に挑戦

 ――まずは昨年の業績について、改めて振り返っていただけますか。

 村上 2018年に策定した成長戦略「グローバルポートフォリオ」では、2020年の目標に花王グループの化粧品事業で売上3000億円、営業利益率10%の達成を掲げました。

 この成長戦略に基づき、存在感のある強いブランドづくりを推進してきた結果、18年と19年はいずれも売上・利益とも堅調に拡大し、19年に当初の目標を1年前倒しで達成することができました。

 そして迎えた20年は、ハイプレステージ領域の強化やイノベーションの新価値提案を中心に、化粧品事業をさらに加速していく1年に位置づけておりました。

 しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、花王グループの化粧品事業も甚大な影響を受けました。

 20年の事業状況としては、売上の7割を占める日本が主要国の中でも市場回復の遅れが深刻で、前年比約3割減となる見込みです。

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