花王とドコモ、パーソナライズされた健康サポートの有用性を実証

粧業日報 2023年8月1日号 4ページ

花王とドコモ、パーソナライズされた健康サポートの有用性を実証
 花王とNTTドコモは、2月20日~3月31日にかけて、ドコモの「dヘルスケア」で、花王の「仮想人体生成モデル(VITA NAVI)」を活用した実証実験を実施した。

 その結果、パーソナライズされた健康サポートにより、70%の顧客で歩くことに対する意欲の向上、さらにそのうち74%の顧客で毎日の歩数が増えたといった行動変容につながることが確認できた。

 今回の実証実験の結果を踏まえ、「dヘルスケア」では一人ひとりに応じた健康提案をめざし、機能開発を進めていく。

 毎日の歩数や体重を記録することができるほか、アプリ内のミッションをクリアすると抽選でdポイントがたまるスマートフォン向け健康管理・増進アプリ「dヘルスケア」は、通常顧客に対しては、一律で同じ歩数目標をアプリから提示していたが、今回の実験では「dヘルスケア」を利用中で腰痛の悩みを抱える顧客に対して、自分と同じ年齢・性別・身長・体重・生活習慣で、なおかつ腰痛のない人が毎日どの程度歩いているかを参考値として提示することで、「歩く意欲の変化」「歩数の変化」を検証した。

 実際、「dヘルスケア」を利用中で腰痛の悩みを抱える顧客のうち、「仮想人体生成モデル(VITA NAVI)」を活用して、自分と同じ年齢・性別・身長・体重・生活習慣で、なおかつ腰痛のない人が毎日どの程度歩いているかを確認した上で、自身の目標歩数を設定した顧客は、合計2万5958名だった。

 この顧客に対して、1カ月後にアンケートを行ったところ、「歩く意欲の変化」「歩数の変化」を確認することができた。

 これにより、花王の「仮想人体生成モデル(VITA NAVI)」を活用し、歩数目標の参考値を算出して目標設定を促すなど、「dヘルスケア」においてパーソナライズされた健康サポートを行うことにより、歩くことに対する意欲向上や行動変容につながることがわかった。

 顧客からは、「一律ではない自分だけの目標歩数という感じがしてやる気がでた」「自分のデータを元に算出された目安なので励みになった」「目標設定が適切だとクリアした時に達成感と安心感がある」「朝、夕方の散歩が日課になった」などの声が寄せられているという。
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