マイスター、柔軟な対応と丁寧な製造が独自の優位性に

週刊粧業 2023年8月28日号 9ページ

カンタンに言うと

  • 「ハンドメイド」を基本とし、小ロット・多品種に対応
マイスター、柔軟な対応と丁寧な製造が独自の優位性に
 「化粧品づくりの匠(マイスター)になりたい」との思いを社名に込めて2004年に創業した美容マスク専門OEMのマイスターは今期(2023年9月期)、5月に新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行し、水際対策の規制緩和によるインバウンドの増加もあり、既存製品のリピート受注が徐々に回復基調にあるが、「上半期と下半期はいずれも我慢の時期で、動き出しを見極めるタイミングが難しかった」(企画営業 渡邉祐太氏)という。

 愛媛県新居浜市にマスク製造工場を構える同社は、自動機による大量生産が主流となっているマスク製造において、取引先の要望に応じてマスクの型や厚みを細かく調整する「ハンドメイド」を基本とし、小ロット・多品種に対応している。

 製造ラインでは、コットンとレーヨンを合わせた不織布の原反ロールからマスクを型抜きし、型の抜き加工から折り加工までを手作業で行う。

 「このような手作業による柔軟な対応と丁寧な製造が我々独自の優位性であり、そこが既存のお客様から支持され、継続的なリピート受注へとつながっている」(渡邉氏)

 品質面ではクラス10万の微生物対策が行き届いた衛生的なクリーンルームで充填し、品質管理担当者が梱包までの作業を一貫して手がける。また、出荷前検品時のダブルチェックを実施し、徹底した品質管理体制のもとで高品質なフェイスマスク・ハンドマスク製造を行っている。

 このほか、開発段階での「設計確認」と、製造段階での「清潔な環境」「再確認の徹底」により、他社では製造が難しいとされるパラベンフリーやノンアルコールなど低刺激マスクの製造も可能だ。

 「今月から中国から日本への団体旅行が解禁となり、来期はフェイスマスクのカテゴリーにおいてコロナ前に大きく売上に寄与したインバウンドの売上増加が期待される。それに伴い、お客様のニーズに合った製品の開発・提案を行うことで、事業の拡大を目指す。事業のさらなる拡大に向けたアプローチとしてはこのほか、来春に向けて新たな製品の開発を行っているところだ」(渡邉氏)
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