MP五協フード&ケミカル、タマリンドガムの幅広い展開を

週刊粧業 2023年12月4日号 10ページ

カンタンに言うと

  • 原料メーカーとして多糖類に特化
MP五協フード&ケミカル、タマリンドガムの幅広い展開を
 MP五協フード&ケミカルはフードとケミカル向けの各種原材料を取り扱っており、メーカーと商社の機能を併せ持つ。研究開発と品質管理機能をもつ原料メーカーとして多糖類に特化し、幅広い分野に販売している。

 多糖類は天然由来のポリマーであり、増粘・ゲル化・安定等の機能と、ナチュラルなイメージを併せ持つ。ボタニカル・ナチュラルがトレンドとなっている中、植物や微生物由来であることをアピールしている。ヘアケア、ボディソープ、スキンケアのほか、トイレタリーの歯磨き、台所洗剤など幅広い分野で使用されている。

 化粧品・トイレタリー分野の近年の業績はコロナ禍で20年は一時低迷したものの、翌年以降回復し、2019年比で2ケタの伸びを持続している。多糖類は品目によってバラツキがあるが、2019年比で5%程度伸長している。

 ボタニカル、ナチュラルへの関心の高まりで多糖類が採用されるケースが多いが、実際に製品に配合されると、シャンプー、ボディソープの泡持ちやテクスチャーの良さなど、機能面が評価されるという。

 多糖類は元々、食品添加物としての販売がメインで、化粧品原料としての開発に際し、保湿機能のデータを収集した。代表的なタマリンドガムはグリセリン等と併用した場合に肌に薄い皮膜をつくる性質があり、それが水分蒸散を防ぐ。データから保湿機能はヒアルロン酸以上で、保湿が長く続くことを確認した。

 ポリマーはこれまで石油由来のものが主流だったが、この1~2年で多糖類の問い合わせが増えているという。タマリンドガムはインドやタイに自生する樹木、タマリンドの種子を原料とする。既存品のグリロイド6Cに加え、2023年6月、新製品として「TAMAVISCO L200」を発売した。

 既存品を低粘度化することで、スプレーやポンプフォーマー処方に使用しやすくなった。2つのラインナップによって、ボタニカル素材としてのタマリンドガムの幅広い応用展開を目指している。
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