マツモト交商、デリケートゾーン向けの原料を提案

週刊粧業 2024年4月1日号 4ページ

カンタンに言うと

  • トレンドに合わせた新処方も推奨
マツモト交商、デリケートゾーン向けの原料を提案

 マツモト交商は、昨今注目されている「フェムケア」への対応として、クランベリーの種子から得られるオイルを提案する。

 クランベリーオイルは、古くから抗酸化作用や抗炎症作用で使用されてきたが、このほどデリケートゾーンへの有用性も確認された。同品は微生物による膣上皮の炎症を和らげる効果があるとともに、デリケートゾーンの炎症を起こす原因であるカンジダ菌を減らし、乳酸菌を増加させ、pHを弱酸性に保つ働きがある。

 クランベリーオイルの製造元であるジボダン社は、マイクロバイオームの研究に長けているメーカーであり、そのような知見も活かされているという。

 米ぬか由来のポリフェノール「フェルラ酸」については、化粧品に応用するための処方化、新たな剤形の提案を開始した。

 「フェルラ酸」は植物由来の紫外線吸収剤として使用されているが、水にも油にも溶けないという性質から高濃度の配合をする際の溶解性が課題とされてきた。同社では、製剤化技術の応用により確立された新処方で、スティック製剤にすることで課題を解決した。

 「フェルラ酸」には、抗炎症効果、皮膚フローラ改善、メラニン産生抑制(美白)といった効果があり、幅広い用途での活用が想定される。

 同様の米ぬか由来の原料として、「フィチン酸」と「イノシトール」を組み合わせることにより効果的に育毛を促進するという研究成果が発表された。「フィチン酸」は米ぬか由来の有機酸で、pH調整剤や皮脂抑制、ピーリング効果がみられる。「イノシトール」は米ぬか由来のビタミンB様物質であり、アンチエイジング効果や保湿効果、皮脂調節効果がみられる。

 単品でもそれぞれ使われる原料ではあるが、一緒に使用することで相乗効果が得られるため、従来の用途とは異なった新たな提案が進められている。

 「新原料の登場だけではなく、既存の原料においても、昨今のトレンドに合わせて新しいデータが取得されることにより再び注目されはじめている」(同社)

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