ヘアケアに強みをもつテクノビューティーサプライでは、弱酸性シャンプーバーが人気を集めている。
遠藤真人代表取締役に話を伺った。
――昨今の顧客ニーズに対しての見解をお聞かせください。
遠藤 従来の広告やTVCM、Instagramを活用した新しい販売手法が台頭してきている。
インフルエンサーとのタイアップや個人の口コミを利用するなど、消費者に直接アプローチする必要性が増しており、Instagramでのマーケティングを意識した製品開発が求められるようになってきている。
また最近、親子で使える製品が増えてきている。子どもが登場する写真などを使い、「親子で安心して使える」といったイメージを前面に押し出すマーケティング手法が浸透しつつある。大人用の製品でも子どもにも使えるよう設計することで、新たな需要を取り込もうとしている。
当社においても、親子で安心して使うことができる、全身用の弱酸性の固形石けんの開発を進めている。
――「海外対応」についての見解をお聞かせください。
遠藤 国内市場での競争激化などにより海外市場への進出も一部で試みられているが、現地の法規制など様々な課題に直面しているように感じる。
中国市場が厳しい状況に置かれ、東南アジアへの進出が進んでいるが、高温多湿の気候の中での品質の維持が課題となるだろう。
海外進出を目指す際には、現地の市場調査をしっかりと行い、現地に適した製品開発が求められる。
――今後の展望についてお聞かせください。
遠藤 化粧品市場は、かつては「企業先行型」が一般的であり、化粧品企業が主導権を握り、新製品を市場に投入することで消費者の需要を喚起していた。
しかし、近年では、インターネットやSNSの普及により消費者が自ら情報を発信することが容易になり、消費者の意見が市場に直接影響を与える「市場先行型」にシフトしている。
急速に変化する市場に対応するため、企業には市場の動向を把握し、消費者のニーズに迅速に対応できる柔軟性が求められている。
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この記事は週刊粧業 2024年8月26日号 9ページ 掲載
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