日本天然物研究所、加水しない化粧品の提案を強化

週刊粧業 2024年8月26日号 7ページ

カンタンに言うと

  • 他社にない独自性の高い提案を
日本天然物研究所、加水しない化粧品の提案を強化

 化粧品の原料開発から国内・海外向けOEM、自社製品の販売をグループで手掛ける日本天然物研究所は、同社グループにしかないオリジナル原料を配合したOEMの提案を行っている。現在、製造中に水を加えない高付加価値な化粧品の提案を強化している。

 化粧品の全成分は、1%以上配合されている成分が配合率順に記載されている。多くの化粧品では製造中で水が加えられるため、全成分の最上位に記載される成分も「水」であることが多い。製造中に加えられる水に着目し、水の代替として配合できるグループ独自の機能性原料を開発した。

 水代替原料を高配合するメリットは大きく2つある。1つ目は訴求面を強化できる点だ。全成分の最上位に「水」ではなく「美容成分」を記載できるため、「美容成分が豊富で高付加価値な化粧品」としてのイメージ付けが可能となる。

 2つ目は機能性の向上が期待できる点だ。水代替原料として、優れた浸透性や保湿力などを持つ有用性データを取得しているため、最終製品に高配合することで肌への機能性の向上が期待できる。

 既に同社では、原料を100%配合した原液美容液や、美容成分を高配合したクリームなど、水代替原料を配合した多くの製品実績があるという。

 同社グループで開発された特徴的な水代替原料として、万葉集にも収載された歴史ある温泉である「湯河原温泉水」、プラセンタエキスを酵母と黒糖で発酵・熟成させた「発酵熟成プラセンタエキス液」、コラーゲンを酵母とパイナップル果汁で発酵・熟成させた「発酵熟成コラーゲン液」、酒粕に酵母を加えて二次発酵させた「発酵吟醸エキス」など、計4種類を取り揃えている。それぞれ原料の特徴や由来が異なるため、製品コンセプトに沿って配合する原料を使い分ける。

 このほかにも、同社グループでは話題の成分「エクソソーム」の含有を確認した原料や、国産の植物由来原料など特徴的な原料を多数開発しており、それらを生かした幅広い製品提案を展開している。

 特に、植物由来原料ではストーリー性を重視し、原料の開発を行っている。岡山県の特産品であるマスカット・オブ・アレキサンドリアの葉から抽出した「アレキリーフエキス」や、同じく岡山県産の清水白桃などの葉より抽出した「白桃リーフエキス」を中心に、「狭山茶シードオイル」「コメ発酵液」など素材の産地や品種にこだわった独自性の高い原料を取り揃えている。

 「今後も、できるだけ他社にはない商品開発を心掛け、独自性を高めた提案を行っていく」(同社)

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