2013年11月末に中国が防空識別圏を設定したことで、日中関係に再び緊張が走りました。2012年の反日デモ以来、ビジネス面における回復を実感していた矢先だっただけに残念ではありますが、日中両政府及び米国のとるスタンスから鑑みると、今後もこうしたことが度々起きる可能性は低くないと思われます。 この状況下にあってビジネスを続けていくためには、政治情勢の動きに注意するのと...
2013年10月、中国黒竜江省ハルビンで基準値の40倍のPM2.5が観測され話題になりましたが、中国の大気汚染問題はなかなか改善しません。私も中国出張中は、常時マスクと眼鏡を着用し体調を崩さないよう注意しています。 また同じくらいスキンケアにも気を使っています。と言うのも、今の中国の肌環境はどこも最悪で、油断するとすぐ肌がガサガサになったり、吹き出物が出来たりするか...
前々回のコラムでアジアにおけるカワイイ文化の流れについてお伝えしましたが、今回はカワイイが大好きなアジア女性へのインタビューを取り上げ、その内面を探ってみたいと思います。 インタビューをしたのは、典型的なカワイイのファンと言えるAさんです。生粋の台湾人であるAさんは、現在、台北でご主人と2人で暮らしています。 (Aさん夫婦) ...
「スキンケアが大切なのは分かっているけれど、なるべく簡単に済ませたい」という人が日本でも増えてきています。「ズボラ美容」という言葉も定着し、時間と手間をかけずに綺麗になりたいというニーズは年々高まってきているように感じます。 しかし中国はちょっと違います。基本がズボラです。誤解して頂きたくないのですが、このズボラという言葉は「合理的」という意味で使っています。...
安倍政権が成長戦略の一つとして掲げる「クールジャパン」政策が、今盛り上がっています。もともとはポップカルチャーに代表される日本のファッション、アニメなどを海外に発信することを支援する政策でしたが、官民ファンドの発足も決まり、さらに幅広く海外に売りこみたい日本製品についても支援する方針が取られるとのことです。 アジア女性に人気の日本の「カワイイ文化」も、もちろんクール...
中国でもウェブマーケティングの重要性が高まってきており、そのため最近特にインターネット上のクチコミを調べる機会が増えてきました。ソーシャルネットワーキングサービス(以下、SNS)の投稿やブログの記事等を読んでいると、今さらながら中国人の自己顕示欲の強さに驚かされます。 SNSのプロフィール写真は、もちろん自己最高のキメ写真です。目を見開いて、頬を少し膨らませて斜め4...
2013年4月、中国はミネラルウォーター『農夫山泉』の品質問題で騒然となりました。ミネラルウォーターの大手メーカーである農夫水泉は、「上質で美味しい水」をキャッチコピーに中国全土で売られています。 中国渡航経験のある方なら一度は見かけたことがあるブランドではないでしょうか? その水の製品基準がなんと「水道水にも満たないレベル」と報道されたので...
前回は台湾におけるFacebookの普及率の高さについてお話をしましたが、今回はより具体的な事例をご紹介したいと思います。 まずは「日本零食! お菓子! Japanese Snacks」というFacebookページです。これは、日本のお菓子を写真付きで紹介しているページですが、コンビニエンスストアで売っている手頃なお菓子から、高級なケーキなど様々な種類のお菓子を紹介...
日本でもすっかり定着してきたフェイスブックですが、世界的にみるとその普及率は高くはありません。SNS調査会社ソーシャルベイカーズ発表のデータによりますと2013年3月26日現在の日本のフェイスブックユーザー数は1380万9800人で普及率は10.85%に過ぎません。 一方、台湾での普及率は56.94%と日本の約5倍であり、ユーザー数は1303万6320人です。内訳を...
先月、台湾で開催された国際美容化粧品展に行ってきました。この展示会は、台北連合報グループ主催により年2回開催される台湾で最も規模の大きな美容展ですが、一般消費者も多く来場するのが特徴的です。 もちろん、仕入れを目的としたバイヤー等も多数来場しますが、化粧品関連業者だけでなく制服姿の学生や社会人の女性達がショッピング感覚で友達と連れ立ってやって来ます。 ...
今や中国は世界最大のインターネット・ユーザーを抱えています。CNNIC(中国インターネット情報センター)によると、2012年6月末から12月末までの半年間で2600万人増加し、2012年末現在のユーザー数は5億6400万人に達したとのことです。また、中国のインターネット・ユーザーは利用者の年齢が若いという特徴があり、全体の81%が39歳以下の世代で占められています。 ...
今年最初のコラムは、女性ではなく中国人男性のスキンケアニーズについてフォーカスしたいと思います。男性用化粧品は、成長を続ける中国化粧品市場の中でも一際強い勢いを見せるカテゴリーです。2010年の時点でその市場規模は40億元に達し、成長率は40%と驚異的であり以後も加速度的に拡大しています。 数字上の話だけでなく、実際に現地で家庭訪問調査をしていると、洗面所に置いてあ...
最近は中国でも髪を染めている人が増えました。若者を中心にヘアスタイルにこだわりを持つ人が増えてきています。昨年インターネット調査専門サイト『問巻星』が132人の大学生を対象に実施したアンケートによると、「今現在髪を染めている、或いは以前に髪を染めたことがある」と回答した人は全体の3割に上りました。 髪を染める理由の1位は「おしゃれだから」で、ヘアスタイルがファッショ...
秋も深まり冬の訪れを感じるシーズンとなりましたが、中国でも同様に寒い冬が近づいてきています。 ご存知の通り国土が広大な中国では、場所によって気候が大きく異なり、湿度も高い地域と低い地域がありますが、大陸であるが故、湿度の低い地域は日本とは比べものにならないほど激しい乾燥に見舞われます。例えば北京を例に挙げますと、特に秋から冬にかけてはひどく乾燥し、部屋ごとに加湿器を...
日本と中国の関係は、日本が尖閣諸島を国有化したのを機に急速に悪化しました。現地で行われた激しい反日デモ活動の様子を見て、心を痛めた方も多かったと思います。 しかし、だからと言ってすぐに中国でのビジネス展開を止めるわけにはいかないのが実情ではないでしょうか? そして、ビジネスを継続する上で一番気になるのが、顧客である中国人女性達の本音だと思います。 ...
中国で化粧品を売るためには顧客となるターゲットを絞りこむことが重要ですが、自社の製品に合うターゲットを見定めることは簡単なことではありません。 今回は、そのヒントとなり得る"日本リテラシーの高い人"にアプローチする方法についてご紹介したいと思います。"日本リテラシーが高い人"とは、日本と接する機会が多い人、日本文化に興味を持っ...
中国で女性達にインタビューしていると「私は敏感肌なの」という言葉をよく聞きます。敏感肌とは、少しのきっかけで肌トラブルを起こしやすいバリア機能の低下した肌のことを指しますが、中国の女性達はその意味をもっと広くとらえているようです。具体的に言うと「ニキビや吹き出物が出来やすい」「乾燥が激しい」等、あらゆる肌トラブルの原因を「肌が敏感だから」ということに結びつけているようなのです。 ...
化粧品販売に重要なのは「いかにして買ってくれそうな人に試供してもらうか」ということだと思います。化粧品は使用期間の長い商品です。消費者は新しい化粧品を買う際には多かれ少なかれ「もし肌に合わなければ約1カ月分の商品を無駄にしてしまう」という不安を感じます。試供はその不安を解消する一つの良い方法でしょう。 化粧品試供の現場と言えば、何と言っても百貨店化粧品カウンターです...
日本の企業の中には、モノづくりにこだわりと信念を持つ企業が少なくありません。今回は、こうした日本企業の真摯なモノづくりへの姿勢をダイレクトに消費者に届けることの意義やその効果について考えてみたいと思います。 先日、ある案件で中国の洗顔石鹸のOEM工場の視察に行ってきました。視察したのは中国地場系の工場で、規模は中程度以上、中には米国系大手訪問販売化粧品会社のOEM生...
中国で化粧品を売るためには「いかにブランドを知ってもらうか」ということが大変重要です。と言うのも、中国の化粧品市場はP&G、ロレアルなど欧米系を主流とする上位10ブランドで市場シェア全体の約5割が占められており、それだけ中国人女性はブランドの知名度を重視しているからです。 認知度を上げるためには、どうしてもマス広告が必要となってきますが、マス広告は高騰してお...
日本の化粧品市場の洗練度は世界でも群を抜いています。日本人女性の中には、スキンケアの仕方や化粧品に関する美容知識が豊富で、数多くの商品を試し、自分にあったものを選ぶことが出来る人は少なくありません。 しかし中国では、美容関係者や美意識の高い富裕層等のごく一部の人を除けば、美容に詳しいとは言えない人の方が多いのが実情です。日本人女性とのレベルの差は、まだ相当に開きがあ...
日本で最近よく耳にする「美魔女」という言葉をご存じでしょうか? 美魔女とは、40歳を過ぎてもまるで魔法をかけたように若さを保っている女性を称する言葉ですが、中国でも「日本の美魔女」は話題になっています。アンチエイジングは中国語で「抗衰老」と言いますが、試しに百度(中国№1の検索エンジン)で検索してみると3900万件ものサイトがヒットするなど、中国でもアンチエイジング意識は着実に高まってきて...
沖野真紀
中国女性市場専門調査会社 (株)ブルームス代表取締役
定性調査に特化したインサイトマーケティングを得意とする。また、日本とアジアのメディアで美容通としても活躍中。その知見と現地調査でアジア女性の美容ニーズの分析に努めている。
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