阪本薬品工業、ポリグリセリンが好調

週刊粧業 2023年12月4日号 7ページ

カンタンに言うと

  • 「高保湿でべたつかない」化粧料の需要増に伴い
阪本薬品工業、ポリグリセリンが好調
 天然グリセリンの専業メーカーで、RSPOサプライチェーン認証取得企業である阪本薬品工業では、安全性の高い植物由来のグリセリンをベースとしたポリグリセリン脂肪酸エステルなどの各種誘導体を中心に、優れた機能と使用感を両立し、PEG(ポリエチレングリコール)フリーやサステナブルな処方開発を実現する化粧品原料の提案に注力している。

 複数のグリセリンが重合した構造を持つポリグリセリンは、べたつきを抑えながら高い保湿力を付与する保湿剤として一般的に広く認知されているが、重合度の違いによってエモリエント感やハリ(被膜)感など異なる使用感を付与することができ、感触調整剤としても用いることが可能だ。

 そのため、同社では高保湿化粧料の開発において想定される「しっとりさせるとべたつく」「オイルフリー処方でもエモリエント効果は欲しい」といった課題や困りごとを解消すべく、使用感が異なるポリグリセリンの3原料(ジグリセリンS/PGL-S/ポリグリセリン#750)を軸に、多彩な感触をもたらす高保湿のポリグリセリンを提案している。

 「市場では『高保湿でもべたつかない』というニーズが高まっているほか、サステナブルな処方開発においてPEGフリーがトレンドとなっている。当社のポリグリセリンは高配合してもべたつかない点が評価され、保湿剤の配合量を増やして製品リニューアルを検討される国内のクライアントを中心に、なじみが良くべたつかない使用感のジグリセリンSと、エモリエント感を付与するPGL-Sへの引き合いが増えている。また、感触調整剤としてPEG代替のニーズに対応できる点も評価され、採用が広がっている」(同社)

 最新原料では、合成ワックスを使用せず天然由来原料のみで構成されるバーム製品への置き換えが進んでいることから、高温安定性と使用感に優れ、極性油から非極性油まで幅広い油に対して増粘・ゲル化が可能な「BED-102」の提案を強化している。
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