【特集】化粧品OEM、アウトソーシング加速で問われる「対応力」

週刊粧業 2017年2月27日号 1ページ

【特集】化粧品OEM、アウトソーシング加速で問われる「対応力」
 シンクタンクの矢野経済研究所の調査報告によると、2015年度の国内化粧品受託製造(化粧品OEM)市場は前年比5.5%増の2403億円(事業者売上ベース)で伸長した。

 今回本紙が実施したOEMアンケート調査(6~7頁)からは2016年度市場も伸長見込みと言えそうだ。

 回答34社のうち66%が「(16年度業績は)前年より伸長」とし、そのうち前年比10%以上の増収達成企業は約半数を占めた。

「もつ経営」への気運高まる
人材の確保・育成は共通課題

 化粧品OEM市場の伸長要因とされる「ブランドメーカーによる製造・開発のアウトソーシング化の進行」は、訪日外国人客によるインバウンド需要の拡大と、越境ECを中心としたアウトバウンドへの取組強化により加速している。

 今回のアンケート調査と同時に実施したOEM各社のトップインタビューを総括すると、「生産力の増強」と「研究開発力の強化」を軸にアウトソーシング対応力を高めていく方向性が示された。

 インタビュー協力企業の昨年の「生産力の増強」施策を取り上げてみると、8月にケイズが従来比約3倍となる新本社・工場に、11月にはプロテックスジャパンが化粧品原料向けの植物栽培から生産まで一貫して行う愛媛・新工場に大型投資を行った。

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