セントラル・コーポレーション(本社=岡山市)は、1980年の創業から一貫して細胞再生化粧品の研究開発に取り組み、細胞再生理論に基づいた化粧品づくりを展開している。今展示会の見どころとポイントについて、笹山博史社長に話をうかがった。
水溶性かつ活性型の成長因子を抽出
独自開発のカプセル技術で活性維持
――今回の出展内容についてお聞かせ下さい。
笹山 今展示会では、差別化された細胞再生原料と理論に基づいた化粧品を、わずか100個から受託製造できることを強くアピールしていく。
――差別化された細胞再生原料とは。
笹山 具体的には、細胞再生成分の種となる「成長因子」と、畑となる「プラセンタ」「コラーゲン」の3原料が重要なポイントとなる。
まず、差別化された成長因子(EGF・FGF等)については、細胞を活性化させる上で活性型かつ水溶性であるかという質の部分に着目してもらいたい。当社ではこれまで、特許技術により「活性型 成長因子」の原料生産・抽出に成功し、1~1.2×10の7乗という活性力(IU値)の高い成長因子を生み出してきた。
また、活性には成長因子が受容体(レセプター)と正確に結合することが重要で、そのためには成長因子が水溶性であることが条件となる。
しかし、成長因子自体は肌のバリア機能や乳化剤との結合といったタンパク質分解作用によって、変性が起こりやすい。これを防ぐには、リポソームカプセルによって保護することが必要となるが、従来の技術では温度が90℃以上の高温で整形するため、成長因子の変性が起こり、活性度が下がることが大きな課題となっていた。
そこで当社では15℃以下の低温リポソーム技術を独自で開発した。さらに、高活性の成長因子を「ナノ化」し、表皮細胞間を通るほどの小さな100nmのカプセルで保護した。これにより、高い活性を維持したまま、皮膚内部へと細胞再生成分を送り届けることができるようになった。
――「プラセンタ」「コラーゲン」の差別化ポイントは。
笹山 「プラセンタ」は、細胞再生成分の種となる成長因子が持つ効力を最大限発揮するための畑となり、細胞の再生修復に欠かすことはできない。
しかし、プラセンタ自体は成長因子よりもさらに肌のバリア機能で分解されやすく、当社が独自開発した二重リポソーム技術で保護することにより、ようやく肌に活性効果が得られる。また、活性力の高い馬プラセンタを原料としていることも差別化のポイントだ。
次に、細胞再生成分で着目してもらいたいのが「コラーゲン」である。
一般的な水溶性コラーゲンは、平均分子量が30万の高分子であるため、1%濃度の溶剤でも大きな粘性が起こり、コラーゲンの皮膚吸収率が低い。さらに、コラーゲンはタンパク質であるため、これも二重リポソーム技術によって保護しなければならない。
そこで、当社では浸透度を高めるため、コラーゲンを分子量3000まで低分子化し、5%濃度のカプセルコラーゲンにすることで、皮膚吸収率を大幅に改善させた。
今展示会では、当社独自の技術によって差別化された3原料を配合した細胞再生化粧品のOEMを提案していく。
細胞再生には「生体電位」と
「かたちづくり」も重要に
――細胞再生化粧品の理論とは何でしょう。
笹山 細胞再生理論を構成する上で「種」「畑」「生体電位」「かたちづくり」の4つが重要なポイントとなる。
「種」「畑」は前述の通りで、こうした優れた種と畑を効果的に機能させるため、当社では細胞再生に必要なエネルギーとして基底細胞の「生体電位」(細胞の起電力)に着目した。
研究では、イオンや自然界に存在する磁力で生体電位を活性化させた。その結果、コラーゲンなどの再生・結合力が上がり、保水力や自然治癒力といった肌の持つ力が改善された。
今年1月には、厚労省から生体電位の活性化に必要である「ケイ素」を化粧品に配合することが認可された。今後は、ケイ素を配合した細胞再生化粧品づくりにも注力していく。
――「かたちづくり」のポイントについてお聞かせ下さい。
笹山 内面だけでなく、外見の顔立ちも変えていく必要があると捉え、30年以上も前から顔のかたちを瞬時に整える体験型化粧品「プチ整形ゲル」のOEMを提案している。
今展示会では、この瞬時に顔のタルミを引き上げるプチ整形ゲルと、活性型成長因子を混合した原液の2種類をOEMの企画例として提案する。
当社では、わずか100個でこうした細胞再生化粧品を受託製造することができる。差別化を図りたい企業にとって、これはテストマーケティングに最適で、在庫リスクが少なく始められるのも魅力だ。
この記事は週刊粧業 掲載
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