NISSHA、幹細胞培養液もニードルで角層まで浸透

週刊粧業 2024年9月23日号 6ページ

カンタンに言うと

  • 専門原料会社と連携しOEMの提案強化
NISSHA、幹細胞培養液もニードルで角層まで浸透

 NISSHAは、溶解性マイクロニードルを用いた化粧品OEM事業で、幹細胞由来培養液を用いたマイクロニードルパッチの提案を強化している。

 化粧品マーケティンググループの末冨喜子グループ長は、マイクロニードルに配合する美容成分として「数年前から幹細胞培養液を用いたいという問い合わせがかなり増えてきている。幹細胞培養液は、その由来や製造方法によって特性が異なるといわれており、原料指定をされる案件も多い」と話す。

 同社製のマイクロニードルパッチは、ヒアルロン酸をベースにしたニードル(針)がシワ・たるみなど気になる部分の角層深部までダイレクトに成分を届けられ、優れた浸透作用を発揮する。

 また、マイクロニードルパッチは1度貼るだけで、持続的に成分を放出するため、配合した美容成分の効果を長時間にわたり持続させることが可能だ。その特長から、「ピンポイントケア」や「睡眠美容」をキーワードに、マイクロニードルパッチの企画案件が増えている。

 期待できる効果に加え、製品の安全性や品質の高さの面でも、好評を得ている。

 幹細胞培養液の場合、酸化や分解を防ぐための安定化技術が必要となる。同社製マイクロニードルパッチは、製造中に加熱工程をともなわないため、熱に不安定な幹細胞培養液も安心して配合することができる。また、幹細胞培養液は空気や光に対してデリケートな成分だが、同社製マイクロニードルパッチは、空気に触れずに消費者まで届けることができる。1回使い切りタイプのため使用直前まで品質を担保することが可能だ。

 同社は幹細胞培養液を配合したマイクロニードルパッチの上市実績があり、由来や特性の異なる成分選びから相談や問い合わせも増えていた。そこで、スピーディな商品化を目的に、細胞培養液の研究開発および原料提供を行うCysay(本社=東京)と提携し、乳歯歯髄由来の幹細胞を不死化した幹細胞培養液を用いたOEM提案を行っている。

 末冨氏は、「競合品との差別化や従来品の付加価値化を目的に、マイクロニードルパッチが注目されはじめており、スキンケアシリーズの1アイテムとして採用するブランドにも広がりが見えてきた。今後もコラーゲンやセラミド、ビタミン類など人気の根強い成分に加え、美容クリニックや美容注射で使用されるようなグルタチオンやプラセンタエキスなどの高配合に取り組んでいく」と述べ、さらなる研究開発・提案に意欲を示した。

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