ホシケミカルズ、多方面から環境に配慮した化粧品づくりを提案

週刊粧業 2019年10月21日号 40ページ

ホシケミカルズ、多方面から環境に配慮した化粧品づくりを提案
 ホシケミカルズでは、「原料」「容器・パッケージ」「OEM」に至る化粧品製造の全てをワンストップで網羅する総合商社として、化粧品づくりにおいて多方面から環境配慮に対する取り組みを進めている。

 企画開発室広報の平地祥子氏に話を伺った。

 ――環境配慮における貴社の取り組みをお聞かせください。

 平地 OEMでは、容器と原料を国内外から調達できる当社の強みを活かし、国内外の容器メーカーから調達した最新のプラスチック代替容器との相性の良いバルク開発を行っている。

 具体的には紙資源の削減を目的とした簡易包装パッケージや、プラスチック使用量の削減に向けてガラスや陶器などの容器を製品に使用している。

 原料に関しては、洗顔料や全身洗浄料のスクラブ剤をマイクロプラスチックビーズから天然由来の顆粒に代替している。

 生産現場においては、SDGs(持続可能な開発目標)の課題を正社員・パートで共有し、生産に携わる各々の意識を高めることで、工場内の廃棄や過剰在庫を減らす取り組みを進めている。

 ――加速が見込まれる環境配慮のトレンドに対し、どのような課題や展望をお持ちですか。

 平地 環境配慮を訴求した原料や容器は選択肢が少ないのが現状で、化粧品づくりの総合商社として、国内外の原料・容器メーカーとの連携を強化し、安全性を確認したうえで新たな選択肢をお客様に提案できるよう注力していきたい。

 そのためにも、OEMでは環境配慮に向けて容器との相性はもちろん、新たな原料を用いた処方の蓄積を進めていき、さらに製品を使用する際の環境や剤型・使用方法なども含めた広い視野での環境配慮を提案していく。

 その一例として、ODMでは現在、シャンプー・トリートメントを使用する従来のヘアケアと異なり、シャンプーとアウトバスオイルの2品でケアが完了する「2STEPヘアケア」の提案に注力している。

 トリートメントを使用しないため、洗い流す水量の削減が可能になる。

 化粧品が持つ機能性や効果を高めることに加えて、無駄をなくしていく商品づくりを今後も進めていきたい。
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